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社会情報学会第13巻1号に、拙著「青年期前期のメディア利用からみる友人関係:女子高校生のプリクラ利用を中心に」が掲載されました。女子高校生、大学生のプリクラ利用者に対するインタビューや観察を通してまとめた論文になります。

グラウンデッドセオリーアプローチを用いて、インタビューの断片を「概念」と呼ばれる集合にまとめあげ、それを元に、日常的な利用を通してプリクラがどのように意味付けされているかについて、3つのカテゴリを提示しています。カテゴリは「協同的な記憶の蓄積」「友人ネットワークの可視化」「社会的ステイタスの形成」で、それぞれが女子高校生の友人関係に深く関わることがらとして紹介しております。

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女子高校生にとってプリクラを撮影、共有し続けることは、友人関係の網の目に生き続けるための重要な方略の1つとなっていると見て取れます。プリクラというメディアを利用することで、自分の友人との関係や序列を他者に表示し、その中に自分が誰であるのかということを明示しているといえます。女子高校生のしていることだけを見れば、プリクラの取得や閲覧や交換といったミクロな行為群の連続に過ぎないのですが、一方で、誰と撮るのか、撮ったものをどのように取り扱うのか、そういった非常に具体的なことが友人関係という抽象度の高い事象の下支えになっていると考えます。

この論文をまとめあげる段階でもまた、様々な方々にお世話になりました。匿名の査読者3名の方々からは、非常にあたたかく、かつ刺激的なコメントをいただきました。本当にありがとうございます。

認知科学Vol.15, No.4に、腐女子のアイデンティティに関する拙論が掲載されました。この論文では以下の2点について書いております。査読時にいただいた匿名の査読者2名によるコメントが非常に有益なもので、本論の骨子にかかわる重要なご指摘でした。激しく感謝しております。認知科学会、おすすめです。

(1)「腐女子としてのアイデンティティ」を不可視化すること、このこともまた逆説的に「腐女子としてのアイデンティティ」を可視化することに関与していること。

(2)腐女子が世間一般より否定的な烙印を押されると認識しているがゆえに、「腐女子としてのアイデンティティ」は(1)のように隠蔽される。その隠蔽工作を昇華するために腐女子がとる自虐的(またはアイロニカルな)コミュニケーション方略の様相。

他の腐女子論文でも言われるように、腐女子は自分たちで自分たちのことを「腐女子」と自嘲気味に呼びます。これは「腐女子であるわたしたち」のみに許された自己執行カテゴリと思われます。ガーフィンケルが描いたアグネスの事例のように、腐女子はアイデンティティの可視/不可視に(ネタ的なものも含めて)敏感に呼応します。ただしこれは、一見突飛な集団の突飛な実践ではないと考えます。それは腐女子を対象にすることで見えやすいだけで、腐女子以外のその辺にいる人たちも不断に行っているアイデンティティ戦略のひとつのあらわれだと考えます。

岡部大介(2008)腐女子のアイデンティティ・ゲーム:アイデンティティの可視/不可視をめぐって『認知科学』Vol.15, No.4, pp671-681.

情報文化学会第15巻第1号に「『モバイルキット』に媒介された都市空間のパーソナライゼーション」が掲載されました。

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要旨
本稿では,人々が日常的に持ち歩くポータブルデバイス(「モバイルキット」)がいかに都市空間において利用されているかを検討する。22人の調査協力者を対象に,携帯電話,音楽プレーヤー,クレジットカード,ラップトップ,PDA,IDカードといったようなモバイルキットの日常的利用について,インタビューと同行調査,そしてモブログによりデータ収集した。その上で,人々の都市空間における行動が,いかにモバイルキットに媒介されてなされているかを分析したい。例えば人々は,音楽プレーヤーや携帯電話を用いて電車内などの空間を私的空間として再構築しようとするし,ポイントカードやメンバーシップカードで消費行動の「足跡」を蓄積する。このようにモバイルキットは,都市空間の持つ特徴を再構築し,私的な空間を形成する。従来の携帯電話の利用に関する研究では,主に対人コミュニケーションに関して焦点があてられてきた。本稿ではその視点を拡張し,場所やインフラと人との関係を媒介する存在としてのポータブルデバイスの存在に注力した。
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Abstract
This paper reports on an ethnographic study conducted in areas around Tokyo where we tracked 22 people’s use of the portable objects; “mobile kits”. By examining devices such as music players, credit cards, transit cards, laptop, PDA and ID cards in addition to mobile phones, this study seeks to understand how portable devices construct and support an individual’s activities, mediating relationships with people, places, and infrastructures. Mobile kit reshapes and personalizes the affordances of urban space. Laptops transform cafés into personal spaces. Reward and membership cards keep track of individuals’ use of urban services. Music players and mobile devices colonize the in-between times of waiting and transit. Our focus in this paper is not on the relational communication that has been the focus of most mobile communication studies, but rather on how portable devices mediate relationships to urban space and infrastructures. We identify three genres of presence in urban space that involve the combination of portable media devices, people, infrastructures, and locations: cocooning/urban camping, self-documenting and footprinting.
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岡部大介・伊藤瑞子. 「モバイルキット」に媒介された都市空間のパーソナライゼーション. 情報文化学会. 第15巻第1号. Pp28-36. 2008.

http://ci.nii.ac.jp/naid/110006840472/

Curtural Space and Public Sphere in Asia

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韓国ソウルのOlympic Parktelで行われたCurtural Space and Public Sphere in Asiaにスピーカーとして参加してきました。日本におけるイメージキャプチャリングとシェアリング(主にカメラ付ケータイ利用とプリクラ利用)に関する内容です。

http://asiafuture.org/csps2006/


PDF.png発表資料

Social practice of Camera Phone in Japan

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品川の新高輪プリンスホテルで開催されたUbicomp2005の、workshop: Pervasive Image Capture and Sharing: New Social Practices and Implications for Technologyに参加しました。そのポジションペーパーです。カメラ付ケータイ利用のエスノグラフィネタです。

Social practice of Camera Phone in Japan

Ubicomp2005

Location-Based Moblogging as Method

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4月28日-30日、Budapestで行われたカンファレンス、Seeing, Understanding, Learning in the Mobile Age, the 2005 International Conferenceで発表してきました。
モブログを使ったモバイルキット調査ネタです。

Location-Based Moblogging as Method:
New Views into the Use and Practice of Persona, Social, and Mobile Technologies

Location-Based Moblogging as Method

10月18日19日にSeoulで開催されたconference: Mobile Communication and Social Change, the 2004 International Conference on Mobile Communicationで発表してきました。
カメラ付ケータイ利用のエスノグラフィネタです。

Emergent Social Practices, Situations and Relations through Everyday Camera Phone Use